2022年UCIトラック世界選手権 選手コメント※特集
10月20日開幕!2022 UCI パラサイクリング・トラック世界選手権
10月20日~23日にかけ、
フランスのサン=カンタン=アン=イブリーヌで
パラサイクリングのトラック世界選手権が開催されます。
日本からは、東京2020パラリンピック・ロード競技で
2つの金メダルを獲得した杉浦佳子、同大会・トラック競技
個人パシュート4位の川本翔大、
8月の全日本トラック・1kmタイムトライアルで
1分2秒台の好記録をマークした男子視覚障害クラス(B)・
タンデムの木村和平、パイロット三浦生誠の4選手が出場、
パリ2024の大会会場でもある
サン=カンタン=アン=イブリーヌの地で激戦に臨みます。
現地18日、大会は公式練習の初日を迎え
日本チームも各々走路の感触を確かめました。
開幕を直前に控えた代表選手たちのコメントをお届けします。
●杉浦 佳子(女子C3/TEAM EMMA)
フォームの改善に取り組み、大分良くなった実感があります。
それを上手く活かせれば結果に繋がると思います。
エントリーリストを見ると、初めて名前を見る選手も多く、
2024パリ・パラリンピックに向けた各国の新しい選手、
若い選手たちなのだと思います。
そういった選手たちがどれくらいの走りをするのか、
また、特に若い選手たちは成長も早いので、
気になる部分はあります。
しかし今までもプラン通りに走れない経験はしてきており、
そういう中でも、いかにその時のベストを尽くすか考えて
走ることをコーチからも教わってきているので
本番で発揮したいです。
例え失敗しても、それは2024に向けた新たな課題と
捉えるという気持ちで、失敗を恐れず今の全力で行きます。
支えていただいている皆さんのためにも、
手ぶらでは帰りたくないです!

©JPCF+AYAKO KOITABASHI
●川本 翔大(男子C2/大和産業株式会社)
伊豆ベロドロームとは違う形状のトラックですが、
自分も経験を積んで来ており、今回のようなトラックも
走って知っているので対応は大丈夫です。
メインターゲットは3km個人パシュート。
ただ、将来的にパラリンピックで正式種目になるかもしれない
パラ・オムニアム
(フライング200m・個人パシュート・タイムトライアル・スクラッチ)
に含まれているフライング200mやスクラッチも頑張りたい。
トレーニングでは9月は1か月間丸々追い込み、出発前の1週間を調整に当た。良い感じになっているのでこのまま行きたいです。
目標は、東京パラで出した自己ベストタイムを超えることです。
やっぱり金メダルを目指してずっとやっているので、
厳しくても、金を目指して全力を出し切ればタイムも
出せると思っています。
2024へは、東京パラで個人パシュート4位。
メダルを狙える位置にいると思うので、来年から、
まず出場枠獲得に向けて、
トラックでもロードでもしっかりパラリンピックポイントを
取って行きたいと思います。

©JPCF+AYAKO KOITABASHI
●木村 和平(男子B/楽天ソシオビジネス株式会社)
出発前は調子が良く、今日乗った感じも良かったです。
移動の疲れも回復し、体は問題ありません。
ターゲットは1kmタイムトライアル。
三浦選手と、今年の目標として、1分1秒台を出すことを目指してきたので達成したいと思っています。
予選があるので、まずそこをしっかり突破して
決勝でも良い走りをしたいですね。
1kmTTをターゲットにしてから、乗り方も、コーナーで体を
倒しこむようにしていて、伊豆とはコーナーの形状が違うので、
本番までにもう1日ある明日の公式練習でしっかり確かめます。
東京パラを目指していた時よりも、成長できている
実感があります。
三浦選手とも上手く噛み合っていると思うので
2024に向けて二人でしっかり結果を残して行きたいです。
●三浦 生誠(男子Bパイロット/日本大学)
この大会に向けてピーキングしてきたので
コンディションはバッチリ。
初めての海外遠征で移動や食事、時差ボケなどの
心配もありましたがチームのサポートもあって今日乗った感じは
良かったです。
トラックは伊豆より幅広でカントが若干緩め、
走り慣れていない形状ですが、2年後を考えると、
2024パリ・パラリンピックの会場なので走り方を
掴んで慣れておきたいと思っています。
目標は1kmTTで1分1秒台。
でも結果がどうあれ、必ず次に繋げる感覚を掴みたいです。

©JPCF+AYAKO KOITABASHI
現在、パラリンピックのトラック競技ではタイム系の種目のみが
採用されていますが、
世界選手権では、スクラッチやタンデムスプリントといった
レース系を含む、より多彩な種目が競われます。
インターネット中継については詳細が不明ですが、
大会公式サイトによると、
競技映像は何らかの形で
フランス・ハンディスポーツ連盟(Fédération Française Handisport)のyoutubeチャンネルで
配信されるようです。
詳細についての続報があれば随時お知らせします。
AYAKO KOITABASHI
写真提供:©JPCF+AYAKO KOITABASHI