パリ2024パラリンピック競技大会 トラック種目

日程:8月29日(木)~9月1日(日)

場所:Saint-Quentin-en-Yvelines Velodrome

(ヴェロドローム・ド・サン・カンタン・アン・イヴリーヌ)

 

パラリンピック、開幕

パラサイクリング日本代表の戦いは、サン・カンタン・アン・イヴリームのナショナルベロドロームで幕を開けました。

会場には母国開催の期待を背負うフランス代表をはじめとする世界各国から強豪たちが集まり、鍛えた足を競い合いました。

日本代表もまた、持てる能力の全てを発揮してライバルたちとの戦いに挑み、全員が入賞を手にしました。

 

8月29日 トラック種目初日

女子3000m個人パーシュート C1-3

女子 3000m個人パーシュート C1-3に出場したWC3杉浦佳子は予選をWC2 ダフネ・シュレーガー(イギリス)と対戦する形で出走。

序盤は杉浦がリードする展開。僅かにシュレーガーを上回るタイムで周回します。しかし後半、シュレーガーが加速。

1000m時点を杉浦が1分19秒597で通過したのに対し、シュレーガーは1分19秒469。シュレーガーが僅差で逆転すると、その後は杉浦を上回るタイムでラップを重ねていきます。

杉浦を突き放すシュレーガーに対して、やや速度の落ち始めた杉浦は、それでも耐えの走りでフィニッシュ。決勝への進出は逃しましたが、3分53秒549で5位に入賞しました。

■予選結果

順位 名前 国名 クラス タイム
1位 王 小梅 中国 C3 3:44.660(WR)
2位 ダフネ・シュレーガー イギリス C2 3:45.133(WR)
3位 マイケ・ハウスバーガー ドイツ C2 3:49.444
4位 フルリーナ・リグリング スイス C2 3:50.347
5位 杉浦 佳子 日本 C3 3:53.549

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■決勝結果

順位 名前 国名 クラス タイム
1位 王 小梅 中国 C3 3:41.692(WR)
2位 ダフネ・シュレーガー イギリス C2 3:51.129
3位 フルリーナ・リグリング スイス C2 3:48.512

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男子4000m個人パーシュート B

男子4000m個人パーシュート Bでは、木村和平(パイロット:三浦生誠)が出場し、アルゼンチンのマキシミリアーノ・ゴメス(パイロット:セバスチャン・トロザ)と対戦。

周回は終始アルゼンチンが日本のラップタイムを上回る形でしたが、自身のペースを崩さなかった木村・三浦ペア。

冷静に周回を重ねた木村・三浦は、4分28秒676のタイムでフィニッシュ。最終的に10位でレースを終えました。

入賞は逃したものの、会場での走りに好感触を掴み、3日目に待つ1000mタイムトライアルに向けてよいイメージを作り上げました。

■予選結果

順位 名前 国名 タイム
1位 トリスタン・バンマ/パトリック・ボス オランダ 3:55.396(WR)
2位 スティーブン・ベート/クリストファー・レイサム イギリス 3:56.435
3位 ロレンツォ・ベルナルド/ダビデ・プレバーニ イタリア 4:02.558
4位 ヴィンセント・シューレ/ティモ・フランセン オランダ 4:04.969
10位 木村 和平/三浦 生誠 日本 4:28.676

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■決勝結果

順位 名前 国名 タイム
1位 トリスタン・バンマ/パトリック・ボス オランダ 3:55.439
2位 スティーブン・ベート/クリストファー・レイサム イギリス 3:57.652
3位 ロレンツォ・ベルナルド/ダビデ・プレバーニ イタリア 4:04.613

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<トラック種目1日目レポート>

パリ・パラリンピック トラック競技初日 個人パシュートで杉浦佳子5位 木村和平・三浦生誠ペア10位 - 自転車動画シクロチャンネル CYCLOCHANNEL

 

8月30日 トラック種目2日目

男子3000m個人パーシュート C2

男子3000m個人パーシュートC2には、川本翔大が出場。予選では、リオでのトラック世界選手権で2位だったエウート・フロマント(ベルギー)と対戦。 同大会で3位だった川本は、リベンジの形。

序盤、即座に最高速に達した川本が大きくタイム差を付け周回を重ねます。1000m時点で川本が1分13秒116、フロマントが1分16秒106と大きくリード。

しかし、淡々と差を詰めたフロマントは、2分20秒586で2000m地点を通過した川本に対して2分21秒763と約1秒差に迫ります。フロマントは力強いペダリングで川本との差をさらに縮めると、2500m地点でついには逆転。

それでも予選を4位で終えた川本は3分29秒875のタイムを叩きだし、自身の持つ日本記録を更新して決勝進出を決めました。

続く3位決定戦では、パラリンピック初出場のマシュー・ロバートソン(イギリス)と対決。前半リードされる形でスタートした川本は、その後500m地点を境に徐々に追い上げ、ロバートソンとの差を詰めます。

875m地点で一秒以下に縮まったタイム差。しばらくそのタイム差を維持して先を行くロバートソンを追いますが、1250m地点から再び差が開き始めます。ロバートソンの加速で再び突き放される形に。

懸命に食らいついた川本は、3分33秒488の4位でフィニッシュ。表彰台には届きませんでしたが、入賞を果たしました。

■予選結果

順位 名前 国名 タイム
1位 アレクサンドル・ルオテ フランス 3:24.298(WR)
2位 エウート・フロマント ベルギー 3:27.640
3位 マシュー・ロバートソン イギリス 3:28.373
4位 川本 翔大 日本 3:29.875(NR)

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決勝結果

順位 氏名 国名 タイム
1位 アレクサンドル・ルオテ フランス 3:26.015
2位 エウート・フロマント ベルギー 3:28.062
3位 マシュー・ロバートソン イギリス 3:30.497
4位 川本 翔大 日本 3:33.488

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<トラック種目2日目レポート>

パリ・パラリンピック トラック競技2日目 川本翔大が個人パシュートで4位「東京の時の4位より悔しい」 - 自転車動画シクロチャンネル CYCLOCHANNEL

 

8月31日 トラック種目3日目

女子500mタイムトライアル C1-3

女子500mタイムトライアル C1-3の予選には、杉浦が出場しました。予選は最終の第6組で、オーストラリアのアマンダ・リードとともに出走。自身の持つ日本記録の更新と決勝出場を目指してスタートを切ります。

予選は杉浦と同クラスのメル・ペンブル(カナダ)が、C1では銭 王偉(中国)がそれぞれ世界記録を更新するハイレベルな戦いとなりました。

そんな中、250m地点での計測で22秒116の3位と好調の滑り出しを見せる杉浦は、その後も力強く走り抜きます。決勝進出こそかなわなかったものの、杉浦は39秒449で7位に入賞しました。

■予選結果

順位 名前 国名 リアルタイム 係数 タイム
1位 アマンダ・レイド(C2) オーストラリア 38.663 94.50 36.537
2位 銭 王偉(C1) 中国 40.883(WR) 92.02 37.621
3位 マイケ・ハウスバーガー(C2) ドイツ 40.700 94.50 38.462
7位 杉浦 佳子(C3) 日本 39.449 100 39.449

※4位 メル・ペンブル(C3) カナダ 38.512(WR)

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■決勝結果

順位 名前 国名 リアルタイム 係数 タイム
1位 アマンダ・レイド(C2) オーストラリア 38.811 94.50 36.676
2位 銭 王偉(C1) 中国 40.878(WR) 92.02 37.616
3位 マイケ・ハウスバーガー(C2) ドイツ 40.591 94.50 38.358

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男子1000mタイムトライアル C1-3

男子1000mタイムトライアル C1-3 予選では、川本が出走。

250m地点での計測を22秒622の10位で通過。決勝に進出するためにペースを挙げる川本は、続く500m地点で37秒611の8位と順位を上げます。最高速にのった川本はさらに750m地点で52秒360の6位に。

好走した川本は予選を1分11秒296(Factored Time:1分7秒375)のタイムでまとめ、6位で決勝へ。

決勝に臨んだ川本は、自身の持つ日本記録1分10秒700の更新を目指して戦いました。

凄まじい走りを見せたのは、川本と同クラスのMC2 アレクサンドル・ルオテ(フランス)。

予選で1分8秒020のタイムを打ち出し、自身の持つ世界記録を塗り替えた彼は、母国の期待に応えるように決勝で1分7秒944のタイムを記録し、またもや世界記録を飛び越える好調ぶりを披露します。

また、C3でもイギリスのヤコ・ヴァンガスが予選で作り上げた世界記録を決勝ですぐさま更新する驚異的なレース展開となる中で、川本は力を尽くします。

1分11秒597(Factored Time:1分7秒659)のタイムで、日本記録の更新はならなかったものの、6位に入賞しました。

■予選結果

順位 名前 国名 リアルタイム 係数 タイム
1位 李 樟煜(C1) 中国 1:09.315 92.01 1:03.777
2位 アレクサンドル・ルオテ(C2) フランス 1:08.020(WR) 94.50 1:04.279
3位 梁 偉聡(C1) 中国 1:09.992 92.01 1:04.400
6位 川本 翔大(C2) 日本 1:11.296 94.50 1:07.375

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■決勝結果

順位 名前 国名 リアルタイム 係数 タイム
1位 李 樟煜(C1) 中国 1:08.993 92.01 1:03.480
2位 梁 偉聡(C2) 中国 1:09.670 92.01 1:04.103
3位 アレクサンドル・ルオテ(C2) フランス 1:07.944(WR) 94.50 1:04.207
6位 川本 翔大(C2) 日本 1:11.597 94.50 1:07.659

※4位 ヤコ・ヴァンガス(C3) イギリス 1:04.825(WR)

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<トラック種目3日目レポート>

パリ・パラリンピック トラック競技3日目 杉浦が500TTで7位 川本は1kmTT6位でともに入賞 - 自転車動画シクロチャンネル CYCLOCHANNEL

 

9月1日 トラック種目最終日

男子1000mタイムトライアル B

トラック種目最終日に開催された男子 1000m タイムトライアル Bに出場した木村と三浦は、予選を第3グループで出走。11組のペアとしのぎを削る争いを繰り広げます。

初日の4000mパーシュートで良い手応えを感じていたという日本ペアは、息のあったペダリングでバンクを疾走。ゴールラインへと飛び込みます。

タイムは1分2秒022。かつてこの競技場で二人が打ち出した日本記録を塗り替える渾身の走りを見せた二人は、予選を6位で終え、決勝の舞台に駆け上がりました。

決勝では一番手で出走。1分2秒567のタイムで、続く選手の結果を待ちます。

1位は予選の記録を超えたイギリスのボールとロイドのペア。木村・三浦は6位でレースを終えました。

表彰台には届かなかった木村・三浦ペア。しかし初出場のパラリンピックで決勝進出と入賞を果たし、大きな爪痕を残しました。

■予選結果

順位 名前 国名 タイム
1位 トーマス・ウルブリヒト/ローベルト・フェルステマン ドイツ 59.480
2位 ジェームズ・ボール/ステファン・ロイド イギリス 59.793
3位 ケイン・ぺリス/ルーク・ザッカリア オーストラリア 1:00.374
6位 木村 和平/三浦 生誠 日本 1:02.022(NR)

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■決勝結果

順位 名前 国名 タイム
1位 ジェームズ・ボール/ステファン・ロイド イギリス 58.964
2位 ニール・ファチー/マシュー・ロザラム イギリス 59.312
3位 トーマス・ウルブリヒト/ローベルト・フェルステマン ドイツ 59.862
6位 木村 和平/三浦 生誠 日本 1:02.567

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<トラック種目最終日レポート>

パリ・パラリンピック トラック競技最終日 男子タンデム木村和平・三浦生誠が1000mTTベスト更新で6位入賞 - 自転車動画シクロチャンネル CYCLOCHANNEL

 

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