パリ2024パラリンピック競技大会 ロード種目

日程:9月4日(水)~9月7日(土)

場所:Clichy-Sous-Bois

(クリシー・ス・ボワ)

 

9月4日 ロード種目初日

男子個人ロードタイムトライアル C2 (14.1km)

14.1㎞を走る男子個人ロードタイムトライアル C2に出場した川本は、中間計測である5.8㎞地点を7分22秒01の5位で通過する好発進。しかし、トラック種目では3000m個人パーシュートで3位決定戦を争ったイギリスのロバートソンがまたも川本の前に立ちはだかります。

7分47秒66の8位で通過した中間計測地点から追い上げ、これにより川本は徐々に順位を下げることになります。

しかし、入賞圏内を目指して懸命にペダルを回し続けた川本。イスラエル・イラリオ・リマス(ペルー)、ゴリベク・ミルゾヤロフ(ウズベキスタン)がそれぞれ自身のペースを維持し順位を落とさなかった中、やや失速した川本。

それでも、我慢の走りで入賞圏内に残り続けた川本は21分50秒29でフィニッシュ。8位入賞でレースを終えました。

順位 名前 国名 タイム
1位 アレクサンドル・ルオテ フランス 19:24.45
2位 エウート・フロマント ベルギー 19:26.61
3位 ダレン・ヒックス オーストラリア 19:40.08
8位 川本 翔大 日本 21:50.29

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女子個人ロードタイムトライアル C1-3(14.1km)

14.1㎞の距離を戦う女子個人ロードタイムトライアル C1-3に出場した杉浦は、前回大会のディフェンディングチャンピオンとして最終出走。

5.8㎞の中間計測では8分10秒99で9位と、入賞が危ぶまれる位置で通過します。

必死にタイム差を詰める杉浦は、持ち前の粘り強さを見せます。暫定8位に付けていたダニエラ・ムネヴァル(コロンビア)、暫定7位の王 小梅(中国)、暫定6位のクララ・ブラウン(アメリカ)を上回るペースに持ち直した杉浦は、22分38秒53でフィニッシュ。

大会連覇はならなかったものの、3人抜きを見せた後半の強烈な追い上げで順位を6位に浮上させ、入賞を手にしました。

順位 名前 国名 クラス 係数 タイム
1位 マイケ・ハウスバーガー ドイツ C2 97.020 21:30.45
2位 フランセス・ブラウン イギリス C1 90.085 21:46.18
3位 アンナ・ベク スウェーデン C3 100 21:54.71
6位 杉浦 佳子 日本 C3 100 22:38.53

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男子個人ロードタイムトライアル C3(28.3㎞)

男子 個人ロードタイムトライアル C3は28.3㎞のやや長いレース。このレースにはMC3藤田征樹が出走しました。

第1計測を7分7秒6の8位で通過した藤田は、貪欲に上の順位を狙います。第1計測通過時点でタイムは7分6秒49、暫定7位のヤコ・ヴァンガス(イギリス) をターゲットに、その差を冷静に縮めていきます。

第2計測地点を通過した時点で藤田は19分56秒02、ヴァンガスが20分31秒77。逆転に成功すると、その後もクレバーなペースで周回した藤田。7位を維持しつつ、先を行くイギリスのフィンレイ・グラハムにも迫ります。

終始大きく崩れることなく、安定した走りを見せた藤田。ベテランの意地を見せ、40分14秒50の7位入賞でレースを終えました。

順位 名前 国名 タイム
1位 トマ・ペイロトン・ダルテ フランス 38:28.80
2位 エドゥアルド・サンタス・アセンシオ スペイン 39:12.71
3位 マティアス・シンドラー ドイツ 39:21.35
7位 藤田 征樹 日本 40:14.50

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9月7日 ロード種目最終日

男子個人ロードレースC1-3(71.0km)

男子ロードレースC1-3に出場したのは川本、藤田の2人。

4人と枚数を揃えるイギリスをはじめとするライバルたちを相手に、71kmを競い合いながらゴールを目指します。

レーススタートと同時に猛烈な勢いで飛び出したのは川本。先行し、レースの展開を作ろうと積極的に攻めた川本に、後続からもそれに続こうと単騎出場の選手たちが飛び出します。

ここで動いたのが今大会絶好調のMC2アレクサンドル・ルオテ擁するフランス。2人で参戦のフランスは一気に2枚のカードを切り、アタックを封じて逆に先頭に立ちます。

一方の藤田は淡々と自分のペースで前を追います。集団の中程で虎視眈々と先頭を追う藤田。

しかし先頭には前回大会優勝のイギリスがエースとして送り込んだフィンレイ・グラハム(MC3)も加わりさらに加速。後続は大きく引き離される展開になります。

それでも粘り強く走り続けた両選手。

最大限を尽くした戦いは藤田が15位で完走、川本が20位で同じく完走という形で幕を下ろしました。

 

順位 名前 国名 クラス タイム
1位
フィンリー・グラハム
イギリス C3 1:43:19
2位 トマ・ペイロトン・ダルテ フランス C3 ±0
3位  アレクサンドル・ルオテ フランス C2 1:43:43
15位 藤田 征樹 日本 C3 1:56:13
20位 川本 翔大 日本 C2 1:58:07

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女子個人ロードレースC1-3(56.8km)

女子ロードレースC1-3に出場したのは杉浦。56.8kmの過酷な旅路に身を投じます。

杉浦はレース開始と同時に作られた先頭集団に入り込むと、その位置を維持。先行したのは前回大会2位だったスウェーデンのアンナ・ベク(C3)をはじめとする6名。

東京大会で表彰台を経験した選手が杉浦へのリベンジを果たそうと睨みを効かせる中、杉浦は一歩も引きませんでした。時には単騎の不利も厭わずに先頭で牽引し、足の強さを見せつける姿を見せる場面も。

そんな杉浦を警戒してか、集団は大きな仕掛けが無いままじりじりと残り距離を消費。勝負はスプリントに持ち込まれる展開となります。

しかし、今大会に向けてトラックにも注力した杉浦。ゴール際の競り合いにも対応する用意がありました。

飛び出したのはアメリカのクララ・ブラウン(C3)、フルリーナ・リグリング(C2)、そして日本の杉浦。

クララとフルリーナが先行する形から始まったスプリントは、コース左側から二人の動きを見て力強く踏み込んだ杉浦が僅かに勝りました。

東京大会での同種目で金メダルを獲得した杉浦は、今大会で二連覇を達成しました。

順位 名前 国名 クラス タイム
1位
杉浦 佳子
日本 C3 1:38:48
2位 フルリーナ・リグリング スイス C2 ±0
3位 クララ・ブラウン アメリカ C3 ±0

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ロード種目最終日レポート:パリ・パラリンピック ロード最終日 個人ロードレース杉浦佳子がパラ連覇 涙の金メダル - 自転車動画シクロチャンネル CYCLOCHANNEL

 

パラリンピック、閉幕

photo Ayako Koitabashi

約3週間にわたり開催されたパリ2024パラリンピック競技大会。パラサイクリング日本代表はあるときはベロドロームでのトラック種目で、またあるときは公道を舞台にしたロードレースで激しい戦いを繰り広げました。

アクシデントや不調に悩み、厳しい滑り出しだった今大会。選手たちは調整に苦しみながらも、持てるすべての力を出し切り、ベストを尽くしました。

その努力は、選手全員の入賞、そして杉浦の金メダル獲得という誉を得る形となって結ばれました。熱い血潮が作る日の丸は、こうして明々とフランスの空に輝いたのです。

大会期間中のあたたかい応援、ありがとうございました。

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